パワーストーンの効果

「オニキス」という名称の語源は「爪」を意味するギリシャ語 "onux" です。 ギリシャ神話によると、キューピッドが矢で切った美の女神ヴィーナスの爪を運命の三女神（人間の生命の糸を紡ぐクローソー、糸の長さを決めるラキシス、糸を断ち切るアトロポスの三人）が石に変えたものがオニキスです。

「爪」を意味する「オニキス」が黒い天然石を指すようになった理由については次の２つの説があります：

• 複数の層から成るオニキスの透明の層が爪に似ているから。
• ギリシャ時代には爪のような白色のものから黒色のものまで、あらゆるカルセドニー（玉髄という天然石の種類。 オニキスもカルセドニーの一種）を「オニキス」と呼んでいたが、ローマ時代になって茶色や黒色のカルセドニーのみをオニキスと呼ぶようになった。

古代ローマ人たちは、オニキスが勇気の石であり、不当な批判から身を守る作用があると考えていました。 また、中世時代にはオニキスは魔法使いの用いる石だとされていました。

オニキスは７年目の結婚記念石です。

現在ブラック・オニキスとして流通している天然石の大部分は、灰色のカルセドニーを薬品や熱で処理することによって黒色にしたものなので、注意が必要です。

オニキスの効果

オニキスの効果は大きく次の３つに分類することができます：①持ち主を立派な人間にする、②心の傷を癒す、③持ち主本人や他人のネガティブな感情から守る。

• オニキスは、持ち主に活力を付与して自信を持たせ、決断力と、適度な自負心、責任感をもたらしてくれます。 政治家やアスリートを志す人にぴったりのパワーストーンだと言えるでしょう。
• オニキスは「分離」を意味する石として知られています。 この「分離」という性質のために、持ち主が悲しみや、後悔、心の傷などの感情を解き放つのを促進する作用が期待できます。 また、同じく「分離」の性質ゆえに、オニキスには悪縁（悪い人間関係）を終わらせるのを助ける効果もあると考えられています。
• オニキスには、オニキスの所有者自身の中にあるネガティブな考えや、所有者に対して他人が抱くネガティブな感情（敵意、悪意、嫉妬など）を退ける魔力があるとされています。 したがって、オニキスには、ブラッド・ストーンなどと同じくイービル・アイ（邪眼）から所有者を守ってくれるでしょう。

バリエーション

オニキスの中でも、赤茶色と白色のものはサルドニキス（サードニクス）と呼ばれます。 古代ローマ帝国の時代には、サルドニキスは蝋がくっつき難いとされ、カーネリアンと同様に印環として重宝されました。

英国では８月の誕生石とされているサルドニキスですが、その効果については統一的な見解が存在しません。

意志力、高潔さ、スタミナ、活力を増強する作用があるとされていたり、男女間の関係の安定と幸せをもたらす、友人と幸運を引き寄せる、身に付けた人に強烈なカリスマ（魅力）を生じさせる効果があるとされたりしています。

泥棒や火事などの災難を避ける効果があるとして、サルドニキスを住宅の４つの隅、各ドア、および各窓に配置する人もいます。